バティック

2025年6月21日
活動ブログ

強調したいのはおっさんの笑顔ではなくて「服」の方。川副や松田教授が着ている服は「バティック」と呼ばれるインドネシアの民族衣装。各所を訪問する際に相手先に失礼の無いようにと正装用バティックを現地で全員で購入しました。




ちなみに、写真で川副が握手をしているのはインドネシア大学(ヘルスポリテクニック)の学長。その学長から頂いた首のマフラーの様なモノはインドネシアでの友情と歓迎の証なのだそうです(ラウダさん達に確認しました)。




リエゾングループとそのチームは、インドネシアの各所でとてもあたたかく迎えて頂きました。以下、今回のブログ、長いですがインドネシアでの活動の全てを社員諸氏と共有したく、ボリュームありますが最後まで読んでいただければ幸い。




では、始めます。




先ずは報告の前提として具体的にどこを回り、何をしてきたのかを書いておきます。




①インドネシアの大学
(ヘルスポリテクニックといいます)

②インドネシアの政府機関
(保健省といって日本の厚労省の様な所)

③JICAインドネシア現地事務所
(介護人材育成強化事業の担当者が駐在)

④マンダラバクティ専門学校
(介護の特定技能生を養成している高校)




以上の4つを回り、今後、インドネシアと日本が協力して、日本の介護をテーマに、外国人介護人材の教育研修に関する事業をリエゾングループを拠点に協働しましょうという交渉や実証講義をやってきた、という感じ。




さて、それらを頭の隅に置いていただいて写真と説明を読んでいただけるとありがたい。





渡航初日、16日(月)の午前中はジャカルタのヘルスポリテクニック(以下、ポリテクと訳します)での会議。席に日本の国旗を立てられていて少々焦りました(川副、国を背負うほど足腰は強くありません)。



ただ、始まってしまえばいつもの通り。インドネシアのポリテクは日本の介護にとても関心があり、学びたいという学生も多数いるということでした。



交渉は合意に至りました。ポリテクとリエゾングループは日本の介護の教材開発で協働する覚書を交わすこととなり、松田教授の厚労省プロジェクトとも連携して日本の介護をアジア標準にするための介護教材開発を協働で始めます。



息つく暇なく移動して、午後からはインドネシア政府の保健省での会議に臨みました。写真の一番右、恰幅のいいおじさんがインドネシア保健局の局長です。




でっかい会議室の奥にでっかいモニターがありまして「何を映すんかいな」と思っていたら「介護人材を育成するインドネシアの大学全部がリモートで入る」と説明を受け、また少し焦りました。



本当に全部入ってきました。



しょうがないので腹を括りました。通訳のマルディスさんと二人で「一緒にやりましょうや、局長」の空気感でしゃべり続けてみました。



なんでもやってみるもんです。局長はiTherapyを大変お気に召された様子で「覚書を」との指示を部下に出されていました。リエゾングループ、インドネシア保健省とも交渉がまとまってしまいまして、インドネシア語は話せませんが、今後、協働が始まります。



保健省を出てJICAのインドネシア事務所を訪問し会議です。もうこの時点で相当にクタクタなのですが脳みその力を振り絞ってリエゾングループのノウハウを伝えてきました。



実は、JICAも現地で介護人材育成強化プロジェクトなる事業を実施しています。ただ、JICAには日本の介護のノウハウが無いとのことで、ここでも連携の交渉をまとめてきています。



駐在員の坂さん(男性)と川本さん(女性)です。手土産で持参した福砂屋のカステラ、とても喜んでくれました。




これで初日が終わりです、死ぬほど大変でした。





活動2日目、17日(火)は朝6時50分から移動。ジャカルタから飛行機で1時間半のスラカルタ地方にあるソロ市、そこにある介護人材の養成校「マンダラバクティ」にて、実際の学校の先生や生徒さんを対象とした模擬講義の実証に入りました。



マンダラバクティは昨年も伺った経緯があり、とにかく歓迎がすごかった。学校の理事長や、ソロ市の行政幹部がご挨拶に来られました。当然ながら、また焦ってます。



画面はソロ市の市長です。リモートでご挨拶をいただきました。リエゾングループの訪問に「ぜひ、直接会いたかったけれど公務で伺えずすみません」「私たちソロ市は、リエゾングループのiTherapyを全面的に支援するから要望は何でも言って下さい」と言われまた焦りました。



マンダラバクティの校長先生です。リエゾングループの訪問を心待ちにしていたと、学生さんと一緒にとんでもなく大掛かりな歓迎会を催して下さいました、ホント、校長に感謝です。



生徒さん達です。みんな、本当に純粋で、可愛い。一人一人のリアクションが素直で真っ直ぐで。おっさんなので、すぐ日本のリハの実習生あたりと比較してしまうのですが、その優しさや物腰は、次元が違うレベルでインドネシアの彼らの方が上です。



松田教授の講義。iTherapyコードが日本の介護の標準モデルであることを説明してくれています。先生は日本の介護をアジアの標準にすることが研究者としての使命と仰っておられ、その拠点としてリエゾングループを高く評価して下さっています。



対外活動では川副の上司になるNPO全国在宅リハビリテーションを考える会の小山副理事長もADLの講義を行いました。理学療法士であり、社長であり、人間性も含めて素晴らしい上司に巡り会えたことを誇りに思わせてくれる人。学生諸君もノリノリで講義を聞いていました。






ここでようやく2日目が終わり。さらにクタクタ。





3日目、最終日、マンダラバクティの学生さんとのグループワーク。同行スタッフが、各自で14〜15名の学生諸君を担当し、iTherapyを使い、日本の「自立支援型介護」の意味や実際、テクニックなどを伝えています。


映像で見る介護現場に学生諸君も興味津々であり、2日目になって打ち解けてきた感も重なってあちらこちらで良いコミュニケーションを見ることができました。


学生諸君、日本語の習得レベルは非常に高く、施設長が話す言葉の日常的なことはもちろん、介護現場の専門用語も相当に理解している様子がありました。iTherapyの動画と合わせることで理解のスピードは相当にあがると手応えがあります。


松田教授と川副、今後の介護領域に若い人同士のネットワークは不可欠であろうと考えています。松田教授曰く「日本の介護現場で働く人がその知識や技術、iTherapyを介して国内、国外の若者をつないでいってさ、モチベーションを共有して一緒に働く構図と環境を作る、それがおじさんの役目だよ、ね、川副先生」と肩を叩かれました、もっとも焦った瞬間です。


バティックも大事ですが、実証講義の最後はやっぱりリエゾングループのユニフォームで締めました。バティックがインドネシアの誇りであれば、リエゾングループのロゴもまた私たちの誇りです。



最後に、今回の渡航にあたってレインボーミュージックさんから「現地の若者に」と預かった彼らの最新CDをプレゼントしてきました。実は今、Appleミュージック、インドネシア地区のレゲエアーティスト部門でレインボーミュージックが「第9位」なのです。学生さんの中にもレインボーミュージックを知ってる子がいました、応援しがいがあります。



まぁ、ホント大変でした。




一人の体調不良者も事故もなく、全てのメニューで成果が得られた3日間であったことに感謝。




今回のインドネシア訪問の最大の目的、それは、リエゾングループの活動を介して、介護現場に携わる者同士がお互いを理解し、尊重し、両国をつないで未来を創ること。




でもそれって別に国をまたがなくったって日々の中でもできることですよ。




介護現場に携わる者同士がお互いを理解し、尊重し、全員がつながって未来を創る、我々リエゾングループはそれをずっと共有してきた、研修で何度も何度も。




「長ぇよ」と、ここまで読まずに終わってしまう社員も居るかも。




でも、ここまで読んでくれた社員で、この渡航活動と今のリエゾングループの活動とが重なって見えた人には、ここに書かれていたコトの意味が伝わっている、というコトでしょうな。




そこに未来がありますからな。




渡航中、現場を守ってくれた全ての社員に心からお礼を申し上げます。




ありがとうございました。




リエゾングループ
代表 川副 巧成

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