通所研修/杠葉病院 看護師 若浦先生/花かごplus+ PT 平野先生
活動・実績2020年2月24日

20200122・0218_Liaisonの人材育成/通所介護連携研修/「認知症」「自立支援」

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2020年1月、2月で開催しましたリエゾンの人材育成プロジェクト「通所介護連携研修」について、2回分を一気に報告致します。前半は1月22日(水)に開催した「認知症の高齢者のかゆいところに手が届くケア」。講師は、医療法人協治会 杠葉病院 精神科認定看護師/若浦 雄也先生です。ご自身が展開されておられる「カンフォータブルケア」を基軸として、認定看護師の立場から認知症高齢者への考え方から対応の詳細までを細かくご指導頂きました。



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今回の若浦先生の研修、実習が入りました。「認知症高齢者を体感してみましょう」というお題で、飲み込みの高齢者擬似体験をゼリーとオブラートの紙でご教授頂く場面です。



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食材が用意され「さぁ、それぞれやってみましょう」の場面です。



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研修ですが、楽しそうな雰囲気です。でも、認知症高齢者のケア、つまりは自分の日々の仕事の一場面を「ユーザー」の側で体験するというのは、実はとても貴重な場面と感じます。この様な実習場面は外部研修の場面でもよく見ますが、実習に入る前の「御膳立て」をどう作るか、という事で効果は変わってくると感じます。興味があって、意欲があって、理屈があって、手順を覚えて、繰り返して繰り返して繰り返して、身につける。研修の原点の場面だなと思って様子を拝見してました。



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若浦先生、研修の最後にクイズ形式で認知症高齢者ケアのポイントをまとめて下さいました。ただただ楽しいだけに留まらず、大事なのは背景がきちんと整理された上でのケア行動であること、知識や情報に裏付けられたケア行為であること、つまりは「正常値」を知っているから「異常値」がわかる。その看護師の視点の「観察眼」的な表現が随所にちりばめられ、とても丁寧に「認知症高齢者のかゆいところに手が届くケア」を教えて頂けた夜となりました。



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続きましては、2月19日(水)に開催した「デイサービス、自立支援の実践事例」。講師は、社会福祉法人いわこ会、デイサービスさくらの里/花かごplus+の理学療法士、平野 康二先生です。平野先生も今年度2回目の登壇。ご自身が所属されている法人デイサービス事業所における諸課題も交えつつ、ご自身の「自立支援」に対する考え方や、その考えを展開する現場の実践事例をご紹介頂きました。



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理学療法士の視点で、その人の動作行為を分析し、どこが問題で、何を修正するかを見極め、通所介護という限定的な時間の中で修正の為に必要な「動き」「取り組み」「関わり」を、直接的にも間接的にも現場でどの様に演出するか?という事を丁寧に教えて頂きました。これ、リハビリテーションの原理原則です。進化が治療技術に走りがちなリハビリテーションの世界にあって「その人らしさは日常だ」とお話される平野先生。日々、日常に寄り添っているからこそ理解されている「日常」なのだと感じました。



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平野先生「これだけは今日、絶対言っておきたい一言です」との説明でお示しされた一枚のスライド。『「可能性」や「できること」を奪わないこと』と書かれてありました。色んな現場の都合はあるのだけれど、それでも、通ってこられる方の「日常」を無意識に奪ってしまう様な事がない様に「気をつけましょう」という話で締め括られました。これもまた、日々現場で日常と関わる方だからこそ手触り感の出る「日常」なんだと思います。


Liaisonグループが考える自立支援の4つの要素。


①自律
②興味・関心
③可能性
④選択と尊厳


です。


①から④は、それぞれを一つ一つを分離して何かの介入の目標とするものではありません。その人の日常の中にある①から④を、その人の日常(時間、空間、関係)で上手に整理して配置する「セグメント」の様なものだと思っていただければよいと思います。


①から④のセグメントが決まったら、具体的にターゲット行動に落とし込んでいきます。それは、受動的な機能訓練や運動指導かもしれませんし、創作活動やお茶やお花、カフェのおしゃべりの場面かもしれませんし、もっと能動的な相談や助言という行為かもしれません。そして、それをプランニングするのが我々の仕事です。


平野先生のお話にあったのですが、自分たちが自分たちの決めた時間や行動の配分に縛られてしまい身動きできなくなってる場面をよく見ます。決まった事を変えてしまうと「負担が増える」という非常に直線的な考え方が背景になっていると思います。


日々が大変大変、という言葉をよく聞きます。でも、日々を変えなければそれは「ずっと大変」です。考え方を少し変えて、柔軟に変えていく事が、結局はユーザーも現場も負担が軽くなる。


変えれば一時的に負担は増えますが、その仕事とその人を長い目で見た時にお互いにどちらが負担が軽くなるのか?という視点を持つこと。そろそろ本気で考えて、研修・実行していく事で、本当のユーザーの「相談」や「信頼」につながるのだと思いながらお二人の話を聴いていました。


Liaisonグループの次年度の研修計画の立案にも、とても有意義な機会となりました。若浦先生、平野先生、ありがとうございました。また、参加してくれた社員諸氏、お疲れ様でした。学んだ事を、しっかり現場に活かしていきましょう。